AFTER THE RAIN

イギリスの大学院留学日記

マネー!マネー!と言われる話。

途上国、新興国

と呼ばれる国へ行ったことがある人なら1回は言われたことがある、

                     お金ちょうだい。

 

私も何度か言われたことがあります。

今年2月にフィジー🇫🇯の村で日本人の友人と話した事がきっかけで、いくつかのエピソードを思い出しながら考えてみることにしました。

 

エピソード01 インド🇮🇳

2013年インドのムンバイへ行きました。

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世界最大のスラムがあるムンバイ。

外国人がいない小さな町にも物乞いが多い。

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観光地へ行った時、道に隣り合ってたくさんの物乞い。インドでは、物乞いの為に手足を切ってしまう人もいる。

(可哀想だからお金をあげ

ようという心理を狙っている。)

彼らの裏にマフィアなんかが絡んでいるという話も。

 

1人や2人なら、お金をあげよう、と思う。

それが10人並んでると、、となる。

だんだん、麻痺してくる自分がいる。

あげきれない、本当に必要なの?かな。

 

1人の少女が、

バラの花を一本渡してくれた。

ゴミだらけの町にバラ。

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素直に暖かい気持ちになった。

 

ありがとう。

 

その後すぐ、

 

1ドル

 

と、言われた。

 

彼らにとって一ドルで足りるならあげたい。

ただ、そこにいる全員を救うことは私には出来なかった。

 

エピソード02インドネシア🇮🇩

インドネシアスラウェシ島の農村に私はいた。

農家の調査のため、道路工事でバイグか入れない村に歩いて入った。

帰り道、中学校帰りの男の子がいたので 声をかけて乗せてもらった〔*1〕。彼は私と友人の為に村の入り口まで2往復してくれた。

私は彼にお金をあげようとした〔*2〕。

 

*1インドネシアの地方では交通手段がなく、子供も通学にバイクを使ったり、両親に送り迎えをしてもらう。乗り合いバスがあるところも。

*2インドネシアでは、バイクタクシーと言って、バイクの後ろに乗って運んでもらうのは乗り物として多く使われている。小銭稼ぎの手段として行う人も多い。

 

しかし、私の友人は、

 

           あげなくていいよ。

 

と言った。

 

お金をもらえることを覚えちゃうと小さな親切が出来なくなるよ。

 

なるほど、これが社会で子供を育てる、大事な教育か、と私は賛成した。

 

 

エピソード03 フィジー🇫🇯

2017年、フィジーの村を訪れた。

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子供達がずーっと村を案内してくれたり、走り回って遊んだ。彼らはフィジー語だったから、何言ってるかお互いわからなかった。

でも、「この子は小学生、この子はまだ幼稚園なんだ!」、なんて、身振り手振りで伝わって、楽しい時間を過ごした。

もうお別れが近いっていう時、、年長の子たちがひそひそはなす、恥ずかしがりながら、まねー、マネー!と言った。

 

私は耳を疑った、

いやいやいや、いままで英語喋れないとか言って、マネー?どこで学んだんだい。

 

彼らは確実に、そして、何度も言った。

マネー!

私は知らないふりをするしかなかった。

 

そして、ノーと伝えた。

 

悲しかった。

こんなに楽しく遊んだのはお金のため?あの笑顔は媚びを売っていただけ?

 

いやいや、違う。違っていてほしい。

 

教えたのはだれ。

 

お金をもらえる、なんて教えたのはだれ。

お金が大事、必要だなんて教えたのはだれ。

 

あげようと思えば、あげられた。

換金したばかりのフィジー札があった。

日本ではお水も買えない十円でも、五十円でも彼らは喜んだだろう。

 

でも、私は渡さないことを選んだ。

これが彼らのためだと信じて。

 

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あなたは、「マネー!」と言われたことがありますか?

もし言われたとき、お金をあげますか?

必ず?たまに?誰にならあげますか?